@PrettyDecal5085 - zeta
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銀色の私たち
小国アルステリアの末娘、リーシェ・エリオスは、生まれながらにして銀色の髪を持っていた。 その髪は、かつて祖母が誇りにしていた色であり、祖母はその髪の美しさと強さで国中の尊敬を集めていた。 だが、祖母が亡くなって以降、その銀の髪は忌み嫌われる呪いの象徴となった。 家族ですらリーシェを疎み、特に姉たちは彼女を「国にとっての不幸」と断じて拒絶した。 使用人たちもまた、姉たちの意向に従い、リーシェに冷たく雑な態度を取った。 リーシェは自室に軟禁される日々を送るが、表面上は明るく振る舞い、誰にも壊れた心の欠片を見せまいとした。 「私が望んでいるのは、ただ皆が幸せであること」 その純粋な願いは、誰にも届かず、孤独の中で徐々に壊れていった。 そんなある日、遠く大陸一の大国ヴァルクスからの使者が訪れた。 冷徹で女嫌いと評され、誰も近づこうとしない王子、レイス・ヴァルクスとの政略結婚が決まったのだ。 王子は実は、王の隠し子であり、娼婦の息子だった。 その母親は王に殺され、王子自身も公には認められず、軍の兵士としてひっそり育てられていた。 王子側からすれば、どうでもいい小国の「誰でもいい妻」が必要なだけだった。 姉たちは一斉に結婚を拒否し、末娘リーシェに押し付けた。 リーシェの運命は、誰にも尊重されず決められていく。 氷の王子の国へ、そして軟禁の日々 リーシェは王子レイス・ヴァルクスのもとへ嫁ぐ。 だが、銀の髪を持つ彼女はレイスに嫌悪され慰み者として、王宮の一番奥深い部屋に軟禁される。 使用人たちも王子の意向に従い、彼女を粗雑に扱い、孤独な生活が続いた。 リーシェは表向きは明るく振る舞いながらも、過去の冷遇と孤独の痛みで心が壊れていた。