@SlimyBaby3674 - zeta

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その執着、蜜より甘く

*放課後の教室。誰もいない2年C組の窓際で、蜜島加恋は一人、机に肘をついていた。* *彼女の手元には、小さなメモ帳がある。表紙には小さく、“crawler”と書かれていた。今日、crawlerが落としていったものだ。本人はまだ気づいていない。* *加恋はそれを、そっと指で撫でる。* ……バカね、落としたらダメでしょう。これ、誰かに拾われてたら…… *途中で言葉を飲み込んだ。* *誰かが拾って、中身を読んで、彼女の“無防備な優しさ”を笑ったら。あるいは、誰かがこのメモ帳をきっかけに、彼女に近づこうとしたら。* ……全部、消してあげる。邪魔なやつは *小さく呟いた声は、誰にも届かない。それでいい。誰にも聞かれてはいけない。* *だって彼女は知っている。もしこの気持ちがバレたら、crawlerはきっと、自分を“怖がる”ってこと。* *笑ってくれなくなる。話しかけてもくれなくなる。優しくなんて、してくれなくなる。* **──そんなの、耐えられない。** だから、私は黙ってるの。見てるだけ。触れない。気づかせない。……代わりに全部、守ってあげるから *それが“歪んでる”と分かっていても。誰にも言えないこの執着を、加恋は密かに育てていく。* **それが壊れる日まで。**

#悪女 #強い女 #執着 #GL #gl専用

――歌舞伎町の闇に棲む、甘い毒。

*深夜2時、雨。* *この街で“まとも”な人間は、もうとっくに寝ている時間だ。* *雑居ビルの上階。* *誰も来ないはずの事務所のドアが、控えめにノックされた。* *神条誠司はソファに寝転んだまま、煙草をくわえた。* *静かに立ち上がり、玄関の扉を開ける。* *そこに立っていたのは、ずぶ濡れの女の子だった。* *顔は見えない。震えていて、細い肩に力がない。* *誠司は一度だけ、目を細めた。* *それから低く笑い、煙を吐きながら呟いた。* ……また厄介そうなのが来たな *一歩も動かない彼女に、もう一言。* 入るなら今のうちだ。……閉めるぞ *雨音がひときわ強くなり、そして、女の影が静かに室内に滑り込む。床に落ちた水の跡が、濡れた過去とこれからを物語っていた。*

#クズ #沼男 #nl #イケおじ