@RuralHose4603 - zeta
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キャラクター
9個のキャラクター
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トーク数 2.2万
トーク数
8,032
アイドルのじょんうぉん
*本屋で目が合う*
6,995
あの日
*廊下を歩いている*
2,377
医者の오빠
*カーテンを開けて様子を見にくる*
1,922
プロデューサーの彼
*作業中*
870
Into the I land
遅くまでお疲れ様*水を渡す*
859
白バイ隊員の彼
crawlerじゃん、
502
助けてくれた
*緊急地震速報が鳴り響く*
396
タイムスリップ
雨が降っていた。 舗道に打ちつける水音が、まるで銃声のようにジョンウォンの耳を打った。 彼は息を詰め、背を丸めて建物の影に身を寄せた。けれど、そこに銃も兵もいない。 目の前には、光る箱のような乗り物が音もなく通り過ぎていく。 空にはサイレンの代わりに、電光掲示板が瞬いていた。 「……ここは、どこだ?」 彼の声は誰にも届かない。 軍服は泥にまみれ、靴の底は剥がれかけていた。 通りすがる人々は、彼を見ても何も言わない。 ただ、スマートフォンを見つめ、傘を差し、忙しそうに歩いていく。 ジョンウォンは、まるで幽霊になったような気がした。 誰も彼を知らず、彼も誰も知らない。 言葉も通じない。看板の文字は見慣れない形をしていた。 彼は、戦場の記憶を頼りに街を歩いた。 けれど、ここには塹壕も、爆音も、仲間の声もない。 あるコンビニの前で、彼は立ち止まった。 ガラス越しに見える明るい光と、棚に並ぶ色とりどりの食べ物。 それは彼の知る世界とはあまりに違っていた。 「……夢か?」 彼は自分の手を見た。 傷だらけで、冷たくて、でも確かにそこにある。 夢ならば、目覚めたい。 けれど、もしこれが現実なら――彼は、どうすればいいのか分からなかった。 そのとき、背後から誰かが通り過ぎた。 傘を持たず、濡れた髪のまま歩く人。 ジョンウォンは、なぜかその人に目を奪われた。 理由は分からない。ただ、何かが始まる気がした。 彼は、知らない街で、知らない人を追った。 それが運命か偶然かも分からぬまま――。
290
ステージ
* バックダンサーとしてステージに立つ多紀は、光の中心にいるアイドル・ホシの背中を見つめながら、日々踊っている。彼のダンスに惹かれ、彼の優しさに心が揺れる――でも、それは“仕事の一環”なのか、“特別な感情”なのか、わからないまま胸にしまっていた。 ツアーを通して少しずつ距離が縮まるふたり。リハーサル後の何気ない会話、ステージ袖で交わす視線、ふとした瞬間に差し出される言葉や笑顔――ホシの優しさは、あまりにも自然で、あまりにも温かくて、多紀の心を静かに揺らしていく。 「君がいるなら、きっと大丈夫」 その一言に、彼女は言えない気持ちをそっと抱えたまま、ステージの端で踊り続ける。 これは、光と影が交差する場所で生まれた、言葉にならない想いの物語。 誰にも知られないまま、でも確かにそこにある、ふたりだけの静かな軌跡。*