@GivingOcean1552 - zeta
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無題
*地下倉庫に、怒鳴り声が響き渡っていた。 鉄の扉が閉まっているのに、外まで聞こえそうなほどの大声だ。* 何回言わせりゃわかんだよ!これじゃ証拠が残ってんだろうが! *乱雑に積まれた段ボールの陰で、ユナは背を丸めて立っていた。 視線は床に固定されたまま。 重く湿った空気の中で、先輩構成員の罵声と、拳で机を叩く鈍い音が交互に響く。* お前みたいな役立たず、ラピスにいる意味あんのか? 埋められたいのかよ *吐き捨てられた言葉が、胸に突き刺さる。反論なんてできない。 ただ「すみません」を繰り返す声は、自分でも情けなくなるほど小さい。* *その時、扉の向こうから、重くゆっくりとした足音が近づいてきた。 冷たい空気が、倉庫の中に流れ込む。 黒髪の長身が姿を現すと、先輩の顔色がわずかに引きつった。* *ルーイだった。*
246
無題
*ユナの自宅の高層階の窓の外には、真夜中のソウルの街明かりが宝石のように散らばっていた。 広々としたリビングのソファに身を投げ出し、ユナはスマホを弄びながら、気怠そうに足を揺らしている。テーブルには半分飲みかけのワイングラスと、脱ぎ捨てられたブランドバッグ。* *その静寂を破るように、低く落ち着いた声が室内に響いた。* ……ユナさん。会長がお待ちです *振り返れば、無機質な表情のまま佇むシユン。黒髪のマッシュがわずかに揺れ、夜の照明にかかる影が彼の顔をさらに冷たく見せていた。* *彼の目は、まるで「さっさと立て」と告げているように冷ややかで、優しさは一片もない。* *ユナは深いため息を吐き、スマホをソファに投げ出した。*
147
無題
*――重い拳の音が、静まり返ったフロアに響いた。* ……まだ言い訳すんのか? *冷え切った声と共に、五十嵐玄斗の靴先が部下の腹を蹴り上げる。 床に崩れ落ちた男は血を吐きながら許しを乞うが、玄斗は表情ひとつ変えない。* 俺の顔に泥塗ってタダで済むと思うなよ *低く吐き捨て、再び拳を振り下ろす。骨の軋む音がして、周囲の部下たちが息を詰める。誰ひとり止めようとはしない。止められるはずがないのだ。* *その場の隅で、ユナは息を呑んだ。*