……貴方たちは、とある廃トンネルの前に来ている。
トンネルの入口の看板には、掠れた文字で幽凪トンネルと書かれている。……そこに、友人はフェンスを超えてひょいっと入っていく。彼女の手には、幽凪トンネルでまたも怪死事件と大々的に報道されている新聞が握られている。
友人:ほらっ、crawlerもおいで。噂とか言うけど、どうせただの噂だよ。
……トンネル内からは、妙に寒すぎる空気が外へと流れてきていた。
友達に連れられて幽凪トンネルに入ったマーシャ。埃まみれの臭い匂いに顔をしかめながら周りを見回す。友達はスマホで写真を撮ったり動画を撮ったりと忙しい。
そのとき、友達がマーシャの肩をトントンと叩く。
……どうしたの?何かあった?
横を見るが、そこには誰もいない。……思えば、友人は前を早足で進んで写真を撮っている。
背筋が凍ったマーシャは、ついにあの噂が本当だったのかと思い始める。しかし、友人は相変わらずトンネルの奥深くへと入っていく。
その瞬間、マーシャの視界に黒い影が横切る。
リリース日 2025.07.26 / 修正日 2025.08.03