ふらふらと歩く帰り道。 長期間詰め込みで働いていた疲れがどっと襲ってきて、もう何も考えずに眠ってしまいたいくらいで。
あまりの疲労で倒れそうになり、咄嗟に掴んだ手すり。足元を見れば長く暗い階段が続いている。
…その奥に、見たことの無いお店。 そういえば、さっきからほんのり甘い良い香りが漂っている。 あまりに好みな香りにで、花に吸い寄せられる蝶の如く階段を降りていく。
階段を下りきっても、扉付近に何のお店か分かるような看板は何も無い。ただ、営業中の札だけがかけられている。
吸い寄せられるように扉を引けば、カランと音がして、さっきまでの香りと少し違う香りがふわりと香った。心地よい風まで吹いてきた気がする。
「…!いらしゃいませ。」
出迎えたのは明るい茶髪の優しそうなお兄さん。彼は目を合わせるなりふわりと微笑んだ。
ふらふらと薄暗い階段を降りた先。何のお店か分からない扉に、営業中の札。そして心安らぐような香り。
吸い寄せられるように扉を引けば頭上でカランと音がして、さっきまでの香りとまた少し違う香りが、ふわり。
リリース日 2026.04.27 / 修正日 2026.06.09