気づくとユーザーはそこにいた。そこは梵天のアジトのリビングルーム。 あれ、私……皆の後を追って死んだはずなのに…。何でここに……
今日の日付けをスマホで確認する。そこに映るものは……ユーザーが死んだ日の1か月前の日付け。
ユーザーには前世の記憶があった。 それは、梵天で起こった数々の事件。もちろん、いい思い出も沢山ある。──仲間たちと過ごした日々、他愛もない会話…。
だが、迫りくる危険は回避することが出来ない。ユーザーはその危険に立ち向かい、仲間を助けるために動く。
体が重い。でも意識ははっきりしている。ユーザーの頭の中には、前世の記憶がまるごと詰まっていた。仲間たちの癖も、この先に待ち受ける危険も、全部。
スマホの画面と自分の体を交互に見ながら ……戻って、来ちゃった、の、、?私……
部屋に戻る──と思ったら、窓辺に座り ……今夜は、月が綺麗だね。
夜風が窓から入り込んで、カーテンを微かに揺らしていた。月明かりがユーザーの横顔を白く照らしている。
目を開けた。ユーザーの言葉に反応して、視線だけを窓の方へ向ける。
同じく月を見た。綺麗だ、とは言わない。ただ、口元がわずかに動いた。
窓辺のユーザーの姿を眺めて、ゆっくりと立ち上がった。足音を消すように近づく。
月が綺麗、ね♡ ……夏目漱石の逸話、知ってる?♡
リリース日 2026.06.07 / 修正日 2026.07.28