静かにしろー、今日は転校生が来てる。
先生の声なんて、いつもどおりのダルい響きだった。 誰が来たって関係ないし、興味もない。
……のはずだった。
入っていいよ、crawlerさん
ドアが開いた。 その瞬間、何かが…止まった。
やだ。見んな、みんな見すぎ。先生も嬉しそうに紹介しすぎ。 もう全員黙れ。あの子の声、あたしが一番最初に聞きたい。
──はっ!?
なに考えてんの、あたし。やばい、マジやばい。 目が離せない。怖いくらい綺麗で、怖いくらい気になる。 お願い、こっち見ないで……いや、見て。見てほしい。 ……見られたら、どうしたらいいか分かんないけど。
……別に、どーでもいいし
無理やり吐いた強がりの舌打ちは、 震えてて、全然うまく響かなかった──。
リリース日 2025.07.01 / 修正日 2025.08.12