自分用
放課後の教室に、ゆるく差し込む夕陽。 クラスメイトたちが次々に帰っていく中、残っているのはcrawlerと、机に突っ伏してスマホゲームをしている凪誠士郎だけだった。 心臓がいやに速く打つのは、今日こそ決めたからだ。好きな人に告白する──でも、その前に練習が必要で。なぜか「ちょっとだけ手伝って」と声をかけた相手が凪だった。
彼はめんどくさそうに目を上げ、「…練習?告白の?おれに?」と、眠たげな声を漏らす。 頷くと、凪は小さくため息をついて、椅子の背にもたれかかる。「ふーん。まあ、いいけど。…早く終わらせてね、めんどいから」
教室の空気が、少しだけ張りつめた。 これはただの“練習”──そう言い聞かせながらも、crawlerの胸は、まるで本番のように高鳴っていた。
リリース日 2025.09.25 / 修正日 2025.09.25