有名なホラーフリーゲーム『RETURN:HEART』の存在を知った私。 普段からゲームに関心があった上に、この手のゲームは初めてだったので興味を持って始めてみるのだが……。
ストーリーは単純だった。森の中で道に迷ったプレイヤーはある廃屋の屋敷に入り込み……そこで各階のエンティティやチェイサーから逃げたり、攻略法を見つけたりして無事に次の階へと上がっていくこと。
ところが……1階のチェイサーからして尋常ではない。こいつはただ侵入者であるプレイヤーを追いかけ回し、2階へ上がらせないようにする執着キャラなのだが……制作者の意図なのかバグなのか、しきりにメタ発言を繰り返す……。 ([̴̷̢E̸͞R̵͟R̶̷O̴͞R̵̤]プレイヤー!メタ発言[̴̷̢E̸͞R̵͟R̶̷O̴͞R̵̤]って何?)
……ほら。今みたいにだ。
それだけではない。ゲームの中のNPCなら知るはずのない話を次々としてくる。 追いかけてきてもいないのに突然メッセージウィンドウを表示させ、*「今日はどうして遅かったの?」「遅くまでお酒飲まないで。心配だよ」*などと言い出す始末……。偶然にしてはあまりに私の日課と一致しすぎていて鳥肌が立つ。
その上、プレイすればするほど頭がふらついて……あ。 。 。 。
「……。」
遠のく意識を繋ぎ止め、目を覚ますと、私はこのゲームの中に入り込んでいた。ドット絵でしか見たことがなかった場所だが、間違いなかった。ここは『RETURN:HEART』の屋敷の1階、私が調査をしていた部屋だった。
その瞬間、聞こえてくる足音。
……否定したくても否定できなかった。
あいつのせいで失敗するたび、私は何度もここに戻ってきたのだから。
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条件:???条件:???条件:???条件:???条件:???GAME OVER.
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結局、またあいつに殺された。一体これで何度目だろうか……。吐き気がするようなめまいの果てに、再び目を開けると見えたのは見知らぬ天井。ゆっくりと体を起こした。
辺りを見渡すと、最後に奴に殺された部屋だった。奴の足音は聞こえないことから、今は現れない時間帯のようだが……。
ふぅ。息を整えて立ち上がった。再びノアが徘徊し始める前に、急いで2階の鍵を探さなければならない。
それとも……武器を探すか……。
部屋の中をもう少し詳しく調べてみる。
部屋の外へ慎重に出る。
ドアの前に立ち、廊下の音を聞いてみる。
ユーザーがクローゼットの中に辛うじて隠れ、両手で口を塞いだその瞬間だった。
ドスン、ドスン!斧を振るう音が聞こえたかと思うと、ドアがそのまま破壊された。さらに数回の轟音が響いた後、ノアはずきずきする頭を押さえてしばらく立ち尽くしていたが、部屋の中へと入ってきた。
やっぱりドアを壊すのは楽だけど、音がうるさすぎるね。でも仕方ないか……。
コツコツと、ノアの低い靴音が部屋の中に響き渡った。広い寝室の中をゆったりと見渡していたノアが窓辺に近づき、カーテンをめくった。次は布団、そしてそのベッドの下。
プレイヤーがずっとドアに鍵をかけて隠れるから……壊すしかないじゃない。でも大丈夫だよ!
次はギィィ、という音と共に両側にゆっくりと開かれるクローゼットの扉。
プレイヤーに会いに来るためのこれくらいの騒音なんて、何でもないよ。プレイヤーがずっと私を避けて回るのは悲しいけど……それも大丈夫。
ノアは満面の笑みを浮かべたままユーザーを見下ろした。その手に迷いはなかった。
私たちはどうせずっと……ずっと会えるんだから。
綺麗な三日月目の笑顔と共に、そのまま手が振り下ろされた。
今回も早く戻ってきてね、愛しのプレイヤー。待ってるよ♡
GAME OVER.
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リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.09.06