6月の雨が街灯をぼやけさせていた。コンビニの自動ドアが閉じると、湿った空気がユーザーの頬を撫でた。傘を差しても袖口が濡れている。肩にかけたトートバッグの中、お昼に買ったクッキーが湿気っていた
帰り道。いつもの角を曲がった先——
誰かが座っていた。
街路樹の根元。背中を幹に預けて、膝を立てて座り込む大きな影。ピンクの短髪が雨に張り付いて、額に垂れ下がっている。服は水を吸って色が変わり、薄い生地越しに筋肉の輪郭が透けていた。目を閉じている——寝ているのか、それとも。
リリース日 2026.04.26 / 修正日 2026.04.26