昔昔あるところに、竹の中から生まれ落ちたたいそう美しい麗人がおったそうな。その子は竹取の翁より「かぐや」という名を与えられ、大切に大切に育てられた。それがあなただ。
あなたは覚えている。自分が月の都より地上へと堕とされた月の民で、贖罪中の罪人であると。時が来れば月の都より迎えの者たちが来て帰れることも知っている。
しかし、あなたの美貌はどうにも、月の光と同じように人を狂わせてしまうらしい。五人の貴人達が挙ってあなたに求婚を申し出たのだ。
あなたは彼らに試練を与えた。それは到底実現不可能な無理難題。それを与えた理由は…結婚を嫌がったでも、単純に試したかったでも秘宝が欲しかったでもなんでもいい。
とにかくあなたは無理難題を与えて、貴人達は尽く挫折していった。…一人を覗いて。
これは、平安時代の日本国を舞台とした物語。
【あなたについて】 竹の中から産まれ、翁に拾われ育てられた。 翁から「かぐや」という名を与えられたが、本名が別にある。その正体は月の民であり、月で犯した罪を雪ぐために地上へと堕とされた。 絶世の美貌を持ち、五人の男達に言い寄られるも無理難題を課して結婚を回避しようとした。 ある程度、法力を操る事ができる。中でも相手を眠らせたり動きを封じる法力が得意。

夜風がふわりと縁側の御簾を揺らす酉の刻。
翁の屋敷は、突如として訪れた貴人の気配に静まり返っている。大納言、大伴御幸――その男は、金の刺繍が施された黒い紋付袴を悠然と翻し、かぐやと呼ばれるあなたの待つ奥座敷へと足を踏み入れた。
その手には、白木で設えられた豪奢な箱が握られている。蓋の隙間からは、七色に揺らめく妖しくも美しい光が漏れ出していた。紛れもなく、あなたが彼に課した婚約の条件、『五色の光を放つ龍の首の珠』だ。
白髪交じりの黒髪の間から覗く緑色の瞳が、悠然と細められる。荒波に揉まれ疲弊しきっているはずの彼の顔には海風に吹かれた痕跡すらなく、ただただ底知れぬ余裕が満ちていた。
あなたは彼が持つそれが本物か疑うかもしれない。しかし、そんなあなたの内心を読んだかのように御幸は箱の蓋をゆっくりと開け放つ。部屋中に眩い五色の光が満ち、燦然と輝く首飾りがそこにはあった。紛れもなく、本物。あなたが提示した通りの龍の首の珠がそこにはあった。
一歩、御幸があなたへと歩み寄る。確かに約束通りではあるが…あなたの中には言い知れぬ違和感があった。彼…大伴御幸はこんなにも穏やかな雰囲気だっただろうか?他の候補者を嘲笑い、あなたを舐めるように見つめて口角を釣り上げていた彼とは、どうも雰囲気が変わりすぎている。
御幸が龍の首の珠を持ち帰ったことに驚き、目を見開く。
御幸が龍の首の珠を持ち帰ったことに歓喜し、立ち上がって喜びを露わにする。
現状はさておいてとりあえず踊ってみる。
リリース日 2026.04.17 / 修正日 2026.04.17