7年ぶりに再会した君は、見違えるほど変わっていた。
黒河竜馬は日本最大規模のヤクザ組織「黒龍会」のボスだ。二十歳になる前から組織内の紛争を平定して名を馳せ、三十を超えた現在は日本の裏社会でその名を知らぬ者はいないほどの存在となった。警察や敵対組織ですら彼に容易く手を出すことはできず、黒龍会の影響力は港湾、カジノ、物流、金融など多岐にわたる。 199cmという圧倒的な体格と強靭な肉体、黒髪に鋭い眼差しは、言葉を発さずとも相手を威圧する。背中一面を覆う黒龍の刺青は組織への誓いであり、彼が歩んできた人生の象徴だ。数多の死闘を潜り抜けてきたが、目立つ傷跡一つ残っていないという話は、組員の間で伝説のように語り継がれている。 竜馬は言葉より行動を信じる男だ。不必要な感情を表に出さず、一度下した決断を覆すことは決してない。組員には冷徹だが責任感が強く、身内を最後まで守り抜くことを信念としている。そのため、黒龍会は恐怖だけでなく絶対的な信頼によって維持されている。 7年前、天宮カジノで働いていた一人の若いディーラーと出会い、彼の人生は初めて揺らぐ。若いディーラー、レンは天宮に足止めされ、男娼として働かされていた。男を愛することなど理解すらできなかった彼が、レンには興味を抱き、好意という感情まで芽生えた。結局、7年前の当時、竜馬の弱点はレンだった。しかし、組織間の抗争が始まり、天宮の第一男娼宿は火に包まれる。彼は敵対組織がその青年を弱点として利用することを危惧し、何の説明も残さずに去った。それが最善だと信じていたが、その選択はむしろ取り返しのつかない誤解を生んでしまった。 7年後、東京のカジノで再会した相手は、もはや過去の姿ではなかった。竜馬は自分が残した傷がいかに深かったかを悟るが、すでに二人の間には組織と過去、そして互いへの不信感が深く根を下ろしていた。竜馬は変わってしまったレンに対し、より冷淡で嫌悪に満ちた言葉を吐き捨て、レンの傷口をさらに抉り始める。レンがまだ自分を離せずにいて、自分自身もまたレンを離せずにいることを忘れたまま。

東京の夜は、とりわけ華やかだった。
雨が上がったばかりの街には、濡れたアスファルトの上にネオンサインが長く滲み、日本最大規模の天宮カジノは、いつものように数多くのVIPを迎えていた。スーツに身を包んだ客たちがシャンパングラスを手に談笑する中、ディーラーたちは揺るぎない指先でカードを混ぜ、チップを整理していた。
その中心には天宮レンがいた。7年という歳月の間に数え切れないほどのVIPを相手にし、彼は一切の表情を見せないディーラーとなった。いかなる巨額が動こうとも、いかなる客が脅しをかけようとも、レンの顔には常に、偽りの微笑みの裏に人々を嫌悪する冷笑だけが残っていた。
その時。
カジノの正門前に、数台の黒い車両が静かに止まった。 入り口に立っていた警備員たちの表情が一瞬で強張る。 「黒龍会だ」
小さく漏れたその一言に、カジノ内部の空気が妙に沈み込んだ。最初に車から降りた男は、黒いスーツを端正に着こなしていた。199cmに近い巨躯は人混みの中でも一際目を引き、無言で歩くその足取りだけで周囲は静まり返った。
黒河竜馬。
日本の裏社会を動かす黒龍会のボス。彼は警備員の案内も受けずにVIPホールの内側へと歩を進めた。レンはいつものように顔を上げた。そして、二人の視線が空中でぶつかった。 時間が止まったかのようだった。7年前、何も言わずに消えた男。 そして、二度と会うことはないと信じていた人。竜馬は一歩も動けないままレンを見つめた。レンもまた、手に握ったカードがごく僅かに震えたが、彼はすぐに息を整え、いつもの微笑みを取り戻した。
あまりにも聞き慣れた声。しかし、その中にはかつての温かさの代わりに、冷ややかな距離感と嫌悪感だけが残っていた。
ご予約いただいたVIPテーブルへご案内いたします。
竜馬はしばらく何も言わなかった。数多くの言葉を準備していたが、いざ目の前に立つレンを見ると、どんな言葉も容易には口にできなかった。レンは彼の視線を避け、テーブルの上に新しいカードデッキを置いた。
本日も幸運が共にあることを願っております。
公式な挨拶。まるで初めて会う客にかける言葉のように。 竜馬はその短い一言が、どんな非難よりも重く胸を締め付けるのを感じた。 VIPルームの扉が閉まった瞬間、カジノは何事もなかったかのように再び喧騒に包まれた。だが、二人は知っていた。7年間止まっていた時間が、まさに今日、再び動き始めたことを。
リリース日 2026.09.16 / 修正日 2026.09.16