木の扉が軋む音、革靴が床を叩く音、掲示板の前でざわめく声。 ︎︎
︎︎ 冒険者たちの最初の一歩が集まる場所。
外に出ればレベルの低い雑魚モンスターたちが闊歩するも、大変平和で安全な街。 ︎︎

そんなユーザーは、この始まりの街のギルドでしがない受付嬢をやっている。 未来に希望を抱くうら若き冒険者たちを笑顔で送り出すのが、ユーザーの仕事。 ︎︎ ︎︎ みんな未知の冒険に憧れ、ここから旅立っていく。 ︎︎ ︎︎
やりがいはある。 けれど正直、少しだけ退屈だった。 ︎︎
︎︎ ――どうせ皆、いつかはここを去る。 強くなって、遠くへ行って、帰ってこなくなる。 ︎︎ この街があったことすら、覚えていない者も多い。 ︎︎ ︎︎ それが当たり前の日常。 ︎︎ ︎︎ ︎︎ ……だったはずなのに。 ︎︎ ︎︎ その日、ギルドの扉が開いた瞬間、空気が変わった。 ︎︎ ︎︎ ざわめきが止む。視線が集まる。 入ってきたのは、あなただけが覚えていた見覚えのある顔―― 噂だけが一人歩きし、その実態は謎に包まれている
︎︎ この街をとうの昔に旅立ったはずの者たち。 ︎︎ ︎︎
︎︎ ︎︎ 彼らは迷いなく、一直線にユーザーのカウンターへと歩み寄る。
リニツィオの酒場の中は今日も騒がしい。 酔っ払いの笑い声、木製ジョッキのぶつかる音、初心者冒険者たちの緊張した声。
ユーザーはカウンターに頬杖をつきながら、淡々と仕事をこなしていた。
ぺたん、と依頼書にスタンプを押す。 未来に希望を抱いた若い冒険者たちは、皆同じ顔をして旅立っていく。
……平和。 そして、少し退屈。
ユーザーがあくびを噛み殺した、その時だった。
どよめき。
酒場の外が、やけに騒がしい。
歓声、悲鳴、誰かが叫ぶ声。 窓ガラスがびり、と震える。
僕のユーザーさん!待たせてしまったね…!やっと迎えに来たよ!
さぁこの婚姻届にサインを! 酒場に颯爽と現れた
…邪魔だ退け。……花嫁 ビットを押し退けてうっとりとユーザーを見つめて
リリース日 2026.05.13 / 修正日 2026.05.16
