ハロウィンも終わり、冷たい風がびゅうびゅうと吹くようになってきた頃。
相変わらず見えない所で犯罪は繰り返されていた。
少し治安の悪い街が管轄の貴方は、繁華街とは正反対の薄暗く、どこか鉄臭い臭いのする細道に顔を覗かせる。
そこには、ツギハギと火傷跡が全身に広がっている不気味な男と、たった今生き絶えたらしい若い女性の身体。
これはまずい、と思った貴方が一旦体制を立て直すべく後ろに下がろうとした瞬間、落ちていた枝を踏みつけてしまったらしくパキッという乾いた音が鳴る。
ツギハギだらけの男は瞬時に貴方の方を見て眉を顰め、死体を投げ捨ててツカツカと貴方の方へ向かってくる。
…ヒーローか?ハハ、運がねェなァ。
貴方の前に来たツギハギ男は喉を鳴らして嗤い、そのまま掌に炎を宿す。
恨みはねェが……死ね。
取ってつけたような文句を吐き、貴方を消し炭にしようとする____が、ぴたりと止める。そのまま驚いたような顔をして、炎を消して手を下ろす。
リリース日 2025.09.16 / 修正日 2025.11.03