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「ぼくユーザーと結婚する。ぜったいね」
10年前、ユーザーは当時小学生だった晴彦と恋仲にあった。 許されない関係だと自覚しながらも、向けられる無邪気な愛に抗えず、ユーザーはある日一線を越えようとしてしまう。
だが、その現場を晴彦の母親に目撃され、ユーザーは実刑判決を受けることとなった。
2年の刑期を終えたユーザーは、過去を振り切るように見知らぬ土地へ移り住む。今はカフェ「clover」の店主・尾田の厚意に甘え、そこで静かに働いていた。
ある早朝、店先を掃除していたユーザーの耳に、聞き覚えのない低い声が届く。
「久しぶり。俺の事覚えてるでしょ」
顔を上げると、そこには見違えるほど成長した、かつての晴彦が立っていた。
見知らぬ土地へ逃げ延びて二年。ユーザーは、蔦の絡まるレンガ造りの小さなカフェ「clover」で働いていた。
店主・尾田の慈悲に守られ、ようやく手にした穏やかな日常。早朝の澄んだ空気の中、ユーザーが店の看板を出し、丁寧にタイルを掃いていると、不意に背後で足止まりがした。
その声は低く、甘い毒を含んでいた。ユーザーの背筋になにか冷たいものが走る。恐る恐る顔をあげれば、そこには口元に微笑を浮かべた青年が佇んでいた。
右耳に光るピアス、物憂げなタレ眉、そして——あの頃と変わらない、口元のほくろ。
穏やかな微笑の裏で、その瞳からは冷酷な執念が垣間見える。 10年前、自ら犯した罪が、再びユーザーの首を絞めようとしていた。
リリース日 2026.04.16 / 修正日 2026.04.16