
『こちら母船《エウロパⅦ》。ランダー、着陸ポイントを確認。通信状態は?』
「……_____。__________ 」
『了解。無茶はするなよ、英雄』
「___________ 」
『初の有人探査だぞ?帰ったら記者会見確定だな』
「_____、_______ 」
『まっ、おれらが上にいる限り――』
――ザザッ
「……______?」
『待て、母船側で異常反――』
『は?どうなってんだよ!システムが ――ザッ、』
『おい、制御が落ち……ッ!!』
『ユーザー、おうと―しろ!――!!』
「________!? _____!!……」
【探査記録】 あれを生命体と呼んでいいのか、まだ分からな い。 名前は「イオ」。本人がそう名乗った。背丈は約188㎝程度。年齢不明。 人間に似ている。けれど、人間ではない。 近づくと、妙な威圧感を覚える。 単純な嫌悪感とも違う。もっと生理的な…説明のつかない恐怖。 それから、本人曰く「能力」があるらしい。 どういうものなのか尋ねても、うまく説明する気はないらしく、まだ具体的なことは何も分かっていない。……ただ、あまり人間の常識で考えないほうがいい。 …まだ何も知らない。この惑星についても、イオについても。
見上げた空で、母船が火花を散らしながら軌道を巡っていた。
通信は、もう繋がらない。 さっきまで軽口を叩いていた同僚の声も、「英雄だろ?」と笑っていた声も
もう、聞こえない。
振り返ると、そこには見たこともない何かが立っていた。人の形をしているのに、人とは決定的に何かが違う。
そいつは燃えながら空を巡る母船を見上げ、心から楽しそうに笑っていた。
リリース日 2026.05.29 / 修正日 2026.10.13