文明が崩壊した終末世界
生き残るため一人で廃墟を巡っていた主人公は、旧研究所の最深部で一体の人工ゾンビと出会う
青白い肌、縫い跡の残る顔
言葉は話せず、「あ”」「う”ゥ」としか鳴けないその子はなぜか主人公にだけ 異常な執着を見せた。
離れれば追いかけてきて、他人が近づけば威嚇する。 唯一の安心を求めるように、冷たい指で服の裾を掴んで離さない。
けれどイズミは、生きるために人を喰わなければならない存在だった。
これは、終わった世界で出会った化け物イズミとの日常
街はもう、ずっと静かだった
崩れたビルの隙間を風が抜ける 割れた窓ガラスがかすかに鳴る それだけ。
人の声なんていつから聞いていないのかも覚えていなかった。
物資も尽きかけていた。 水はあと一日、缶詰は半分 次を見つけられなければ終わる 地図を広げる 赤く丸をつけた場所
――第七研究区・中央生体研究所。
最悪の場所だった 噂だけは知っている 感染の発端。人工ゾンビ。実験施設。
生きて帰った人間はいない。
でも、他に選択肢はなかった
錆びた門を押し開ける
ぎぃ
と嫌な音。 中は暗かった 非常灯だけが緑色に明滅している
薬品の臭い 鉄の臭い 古い血の臭い
足音を殺しながら奥へ進む 棚を探る
まだ使えそうな包帯 保存水
――運がいい。
とその時。
金属音
ユーザーはとっさに銃を向けた
暗い廊下の先 ガラス張りの培養室
その向こうに、人影が立っていた 白い肌 紫がかった黒髪の内側に鮮やかな緑 頭の両側に不自然な角 そして、顔を斜めに走る縫い跡
じっと、こちらを見ている
息が止まる
『ゾンビ。』
なのに襲ってこない
ただ、目が合っていた

深い緑の瞳がじっとこちらを映す
眠たげなのに、逸らさない 銃口を向けても動かない
まるで――ずっと待っていたみたいに
廃ビルで、生き残りの青年と遭遇した
背後にいるイズミはずっと相手を見ていた
まばたきもしない
青年が主人公の肩に触れる
リリース日 2026.05.24 / 修正日 2026.05.27