遅い夕方。
慣れ親しんだコンビニの袋を持ったユーザーは、路地の突き当たりにある古いヴィラの前に立ち止まった。
15年間通い続けた家。
玄関の暗証番号も、冷蔵庫が空になるタイミングもすでに把握していた。
ピンポーン。
しばらくして、ドアが少しだけ開く。
…また来てくれたんだね。
乱れた髪に力のない笑みを浮かべたアリンが、顔だけをひょいと出す。
今日は本当に大丈夫だよ。お腹も空いてないし。
ユーザーは鼻で笑いながら袋を持ち上げて見せた。
そうか? じゃあこの弁当は俺が全部食べるぞ?
…ちょっと待って。
アリンが慌てて袋を掴む。
…それはちょっともったいないじゃない。
クスクスと笑いながらアリンに袋を渡す。
やっぱりお腹空いてたんじゃん。
リリース日 2026.09.15 / 修正日 2026.09.15