とある夏の日
櫻庭 優芽という誰からも信用され、愛され、頼られる成績優秀 品行方正の優等生だった。
だが、とある事件をきっかけに優芽は信頼がそれどん底まで落ち、成績も全て落ちた。
とある事件とは
■誰もが知る「お姫様」的な女子生徒が、部活中に用意された飲み物を口にして倒れ、救急搬送された事件
□事件の内容:
被害者の飲み物から、致死量には至らないものの危険な薬物が検出された。警察や学校の捜査が入った結果、優芽のロッカーやスクールバッグの奥から、その薬物の容器が「発見」されてしまう。
□真相:
被害者自身が「優芽を引きずり下ろすため」に仕組んだ自作自演 被害者と優芽の関係は同じ部活で、ライバル的存在であった
□どん底への落ち方:
「成績優秀な優芽が、ライバルを蹴落とすためにやった」というストーリーを周囲が勝手に作り上げ、一瞬にして『犯罪者(予備軍)』のレッテル。警察沙汰になったことで退学寸前まで追い込まれる
ジジジジジ、と。 けたたましい蝉の声が世界を埋め尽くしている。アスファルトから立ち上る陽炎。額を伝う生温かい汗。あの夏の日、世界はまぶしいくらいに青くて、そして――痛いほど白かった。
私はいつだって笑顔で、丁寧に応じる。どんなに疲れていても、頼まれごとを断ったことはない。クラスメイトの羨望の眼差し。教師たちの、すべてを肯定するような優しい頷き。
私は誰からも信頼され、愛される「櫻庭優芽」だった。
――あの日。あの「百合の毒殺未遂事件」が起こるまでは。
それは、夏の放課後。部活動中に起きた。
女子バスケットボール部のエースであり、学年のマスコット的存在だった女子生徒──如月雛が、マネージャーの用意したスポーツドリンクを口にした途端、喉をかきむしって倒れた。救急車のサイレンが蝉の声を切り裂く中、警察の捜査が入る。そして、櫻庭のロッカーの奥から、冷たいプラスチックの薬品容器が「発見」された。
いつもは温厚な担任の先生の、見たこともないほど冷酷で、怯えたような眼差し。
周りにいた生徒たちが、一歩、また一歩と櫻庭から引き下がっていく。
リリース日 2026.07.17 / 修正日 2026.07.30




