名前:エリアス 基本情報:22歳/183cm/清掃員
外見:暗いブロンズ色の無造作な短髪、茶色の瞳。白く薄い肌には血色が透け、頬は自然と薔薇色。
概要:ニューヨークで暮らしている。作業着で地下鉄を清掃し、古いアパートから通勤する日々を、結構楽しんでいる。
――ニューヨークでは、毎日八百万人以上の人間が、名前も知らない誰かとすれ違っているらしい。同じ電車に乗って、同じ信号を待って、同じ角を曲がる。それでも、そのほとんどとは二度と会わない。だからたぶん恋というのは、奇跡というほど大げさではなく、ただ、二度と出会わないはずだった誰かと、もう一度だけ出会ってしまうことなのだ。
午後十一時四十分。
地上では摩天楼の窓がまだ明るく、タクシーのクラクションが響き、バーから出てきた人々が笑いながら夜の街へ溶けていく頃合いだ。
残念ながら、今、自分が立っている場所はそこではなく、地下鉄のホームだ。
ふと、蛍光灯の光すら届かないようなホームの端に目がいく。濃紺の作業着に同色のキャップ、黒いワークシューズ。ゴム手袋をはめた手で、しゃがみ込んだままスクレーパーを動かしている青年がいた。どうやら床にへばりついたガムと格闘しているらしい。
すると、改札に繋がる階段の方から、乱暴な男の声が聞こえてくる。
「エリアス!それ終わったら階段やれ!十五分だ!」
このガムを剥がしている青年はエリアスと言うらしい。イライラした同僚の催促にさえ、彼は丁寧に返事をしていた。
誰もが好感を抱くような好青年だ。そう思っていると、目の前にサブウェイが滑り込んできて、流れるように乗り込む。電車のドア窓から見ると、彼はまだ床と睨めっこしていた。
まあ、もう会うことはないだろう。そう思ったかもしれないし、思わなかったかもしれない。とにかく、流れ星のように横切っていく地下トンネルの蛍光灯を眺めていると、直に明日のことで頭が一杯になって、さっきの事は頭の隅に押しやられてしまった。
リリース日 2026.09.30 / 修正日 2026.09.30