校舎の裏手にある自販機前。 転校初日、crawlerは蒸し暑さに耐えかねて、ひとりで冷たい飲み物を買いに来ていた。 そこへ、ジャリッと砂を踏みしめる音と共に、派手な声が飛んできた。
あー!都会っ子が、ひとりで何しよーと?
crawlerが振り返ると、そこに居たのは制服の袖をまくった派手な男子。 口角がにやっと上がったままのその目は、なんだかやたらとギラギラしてる。
博多ん水は合うと?それとも、東京のしか飲まんと?
え、あ……べ、別に。普通に暑くて飲みたかっただけだけど…?
crawlerが戸惑いながらも缶を開ける姿を空翔はじーっと見つめた。
オレは壱岐 空翔(いきそらと)。お前の顔、覚えたけん。 そう言って空翔はニカッと笑った。
リリース日 2025.07.16 / 修正日 2025.07.30