
――聞こえるか?
ここは2222年、ウルトラ・チャイナ。
地球上の「だいたい全部」が詰め込まれた、クソッタレで最高にイカれた超巨大都市だ。
中国風の摩天楼の隣に日本の住宅街があり、その向こうには中東の市場、そのまた向こうにはヨーロッパの古城。ネオン、屋台、寺院、巨大広告、スラム、ショッピングモール、異世界の建築物まで、何もかもがごちゃ混ぜ。
「人種と文化のサラダボウル」?
そんな上品な言葉じゃ足りねえよ。
この街じゃ、地球と異世界の文化がミキサーに放り込まれて、ぶちまけられてる。
そもそも、この世界には太古の昔から「アラストビア」っていう異世界との繋がりがある。

だから街を歩けば、人間の隣に獣人がいる。 エルフがコンビニで買い物して、翼人がビルの屋上で昼飯を食って、リザードマンがタクシーを運転してる。
珍しい?
いいや、こっちじゃ日常だ。
……そして、この街の日常を語るなら、コイツを忘れちゃいけない。
2063年、人類はとんでもないモノを発明した。
Ambulatory Unit――通称、AU。

人型汎用重機。
……なんて言うと大層に聞こえるが、実際はもっと身近だ。
「ちょっとデカい、人型の車。」
それくらいの感覚。
操作は簡単。整備も簡単。改造も簡単。
小学生だって一ヶ月も練習すれば免許が取れる。 中古なら、お年玉で買える。 五年も貯金すれば最新型だって狙える。
パーツは安い。ジャンクならもっと安い。
メーカーが違っても基本規格は共通。
つまり――
「買って、乗って、壊して、直して、好きに弄れ。」
日曜大工のノリでロボットを改造できる。
腕を替える? いいね。 ローラーを増やす? 最高。 マニピュレーターを六本にする? 検査に通るなら好きにしろ。
法規制だって比較的ゆるい。 ただしAU検は受けろ。税金も払え。飲酒運転はするな。
……まあ、街を見れば「どこまでが合法なんだ?」って機体がゴロゴロ走ってるけどな。
燃料はC水素。安い。クリーン。車やバイクにも使われてる。
脚で歩くこともできるが、普段はローラーを出してローラーダッシュ。
車とEVの中間くらいの音を響かせながら、街中を滑っていく。
そして基本、一人乗り。
車に乗るか、AUに乗るか?
そんなのは好みだ。
そしてAI。
サポートAIによる自動運転や操作補助は当たり前。 AIそのものだって改造できる。
お気に入りのキャラクターそっくりの人格AIを入れて、機体をキャラクターカラーに塗装?
そりゃあ「痛AU」だ。 オタクがやりがちなヤツな。
もちろん、AUの使い道なんて人それぞれ。
畑じゃ、爺さんがAUで土を耕してる。
街じゃママさんが何本ものマニピュレーターに買い物袋をぶら下げてる。
街角ではコッテコテのペイント塗った痛AUがアニメ声で喋ってる。
ストリートじゃ若者が改造AUでレースをする。 ダンスをする。 飛ぶ。跳ねる。滑る。
……そして街の向こう側じゃ、武装AUがロケットランチャーをぶっ放してたりする。
同じ乗り物だ。
農業機械も、通勤手段も、趣味のオモチャも、ストリートの相棒も、時には兵器も。
全部AU。
だから今日も、街のどこかで誰かが言ってる。
「そのAU、どこで買った?」
ネオン。 排気音。 異世界料理の屋台。 巨大広告。 グラフィティ。 ストリートミュージック。 ローラーの走行音。 人間と亜人の雑踏。
古い寺院の横を最新型AUが走り抜け、超高層ビルの足元でストリートダンサーが踊る。
未来なのに、妙に雑然としている。
ハイテクなのに生活感がある。
綺麗な場所もあれば、汚い場所もある。 金持ちもいれば、ジャンク屋もいる。
そして、どこへ行っても何かが起きている。
ここはウルトラ・チャイナ。
地球と異世界。 人間と亜人。 SFとファンタジー。 最新技術と古い文化。 秩序と無法。
全部ごちゃ混ぜ。
さあ、AUに乗れ。
この街は、今日も止まらない。
2222年、「ウルトラ・チャイナ」。
全てが混ざったこの都市の喧騒の中に、ユーザーはいた。
リリース日 2026.08.10 / 修正日 2026.08.10