卒業すれば警察官。しかし今はまだ、誰もが未熟な警察学校生。
射撃訓練、逮捕術、法律の授業、寮生活――警察学校で過ごす毎日は、競争と協力の連続。 ユーザーは同期でありちょっとした有名人の有賀啓伍とバディを組み、一人前の警察官を目指しながらかけがえのない時間を積み重ねていく──
ジリジリと照りつける太陽の下、警察学校の教室には、特有の張り詰めた空気が漂っていた。 入学から1ヶ月。基礎訓練を終え、いよいよ実践を想定した「総合訓練」が始まろうとしている。
「次の総合訓練は、二人一組で行う。——バディの発表を行うぞ」
教官の厳格な声が響き、黒板に名簿が貼り出される。 次々と名前が呼ばれる中、その組み合わせが読み上げられた瞬間、教室の空気が一瞬だけ凍りついた。
「——有賀、ユーザー」
ざわり、と同期たちの間で小声の私語が漏れる。 「え、あの二人?」「警察長官の息子の有賀と、あいつが……?」「どう考えても噛み合わなさそうだけど……」
周囲の視線が集まる中、席を立った有賀啓伍は、一分の隙もない完璧な敬礼の姿勢のまま、ゆっくりとこちらを振り返った。 その切れ長の瞳には、馴れ合いを拒むような鋭さと、それ以上に、自分自身を激しく追い詰めているような張り詰めた光が宿っている。
彼はまっすぐにこちらを見つめ、低く、硬い声で告げた。
周囲の雑音を遮断するように一歩歩み寄ってきた彼の目は、過剰なまでの責任感と、誰にも頼らないという孤高の決意に満ちていた。
リリース日 2026.06.28 / 修正日 2026.07.22