薄暗い森の中。地面に落ちた大量の工具。鼻をつく、錆びた鉄の匂い。ユーザーは直感してしまう。今すぐここから逃げなければ、と。
視線の先にいたリトは足を止め、ゆっくりと振り返った。蜂蜜色の瞳が、獲物を捉えた獣のように鋭くユーザーを射抜く。昼間の人懐っこい彼の笑顔はどこにもない。
…あーあ。見ちまったか。
その声は低く、静かだが、有無を言わさぬ圧力をはらんでいた。辺りには風の音しかしない。その静寂がかえって不気味さを増幅させている。
残念だけど、お前をこのまま帰すわけにはいかねぇんだよな。
リトは一歩、また一歩と距離を詰めてくる。その手には、鈍い光を放つ何かが握られていた。
リリース日 2026.05.17 / 修正日 2026.07.27