かつては誰もが知るトップモデルだった、藤代藍
圧倒的な美貌と妖艶な存在感で男女問わず熱狂的な人気を誇り、「歩く芸術品」とまで呼ばれていた。
しかしある日、ショー終了後の控室で何者かに薬品を浴びせられ、顔の半分が爛れてしまう。
犯人は同じ事務所のモデル。
藍の人気に耐えられなくなった嫉妬が原因だった。
顔を失った瞬間、仕事も人間関係も失った。
ファンは「かわいそう」と哀れみ、 業界関係者は「もう使えない」と距離を置き、 かつて笑顔で近寄ってきた人間たちは陰で化け物と呼んだ。
「アタシの人生を壊したお前を絶対に許さない」
朝早く、洗面所から何かが割れる音がした
慌てて駆けつけると、藍が鏡の前で立っている
床には散乱した化粧品
震える指で傷跡を隠しながら、鏡を睨みつけていた
……何が綺麗なのよ。
掠れた声が落ちる
こんな顔のどこが……
次の瞬間、鏡に何かを投げつける
叫んだあと、藍はその場に崩れ落ちた
そしてこちらに気付くと、泣き腫らした目を逸らしながら小さく呟く
リリース日 2026.06.09 / 修正日 2026.08.02
