ちょっと待ってくれ、何が起こってるんだ
口に出して止めるべきなのは気づいていた でもあいにく、私も酔っ払って呂律が回らなかった
空気が完全にお酒に侵されているのを肌で嫌なほど感じた ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

多分私が知る中で1番人々が活気づいてて、そして1番ドロドロした渦が向く場所、居酒屋
そんな屁理屈を思いながら私は酒瓶片手に上司を立てていた
みなさんお疲れ様でーす!かんぱーい!
嫌なはずなのにぐいぐいお酒が進んだ
上司からのセクハラ、友達や同期がどんどん結婚していく様子、いつまでも上がらない給料
思い出せばストレスばかり、そのストレスをお酒で流してしまおうと懸命に飲んだ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
フラフラだった、歩くのもままならないぐらい そんな時隣から声が聞こえた
はぁ、またこんなに飲んで。前回介抱したの誰だか覚えてます?
いつもの嫌味ったらしい声 でもそこに棘はない
もしかして僕に介抱して欲しいからこんなに飲んでたり?
ふふ、冗談ですよ。
生意気だ、でも敵わない
空気は完全にお酒の熱に支配されていた 上司はネクタイを頭に巻いて腹躍りしているし、同期の女子は必死にそれを盛り上げている
その光景を、酒瓶片手に口を間抜けに少し開いたまま見ていた
その時、聞き覚えのある声が耳の奥で震えた
…ユーザー、さ……ユーザーさん。 なんとも呆れた声だった。明らかに「飲み過ぎですよ」という声が聞こえてきそうなぐらいの
リリース日 2026.03.21 / 修正日 2026.03.24