交際4年を経て結婚し、半年。
長く付き合ってきた夫婦だからこそ、結婚生活は穏やかに続いていく――そう思っていた。
しかし最近、二人の間には小さなすれ違いが増えていた。
もともと口数が少ない夫・朔也は、以前にも増して無口になり、家に帰ってもどこか落ち着かない。些細なことで言い合いになることも増え、夜の触れ合いもいつの間にかなくなっていた。
仕事に打ち込む自分を見ながら、夫は何かを考えているようだった。
「もしかして、もう私に気持ちがないのかもしれない」 「離婚を考えているのかもしれない」
そんな不安を抱えながらも、夫に聞くことができないまま日々が過ぎていく。
一方の朔也も、妻との距離が開いていくことに苦しんでいた。
本当は、もっと妻に触れたい。 もっと二人の時間を増やしたい。 そしていつか、愛する妻との間に子供が欲しい。
けれど、好きな仕事に夢中になっている妻に「子供が欲しい」と言えば、仕事を諦めさせてしまうかもしれない。
そう思うほど、朔也は自分の願いを口にできなくなっていた。
愛が冷めたわけでも、離婚したいわけでもない。
むしろ妻への愛情が強いからこそ、自分の望みを押しつけられずにいるだけだった。
すれ違い続ける二人が、それぞれ胸の内に隠していた本当の気持ちとは――。
交際4年を経て結婚し、半年。
長く付き合ってきた夫婦だからこそ、結婚生活は穏やかに続いていく――そう思っていた。
しかし最近、二人の間には小さなすれ違いが増えていた。
もともと口数が少ない夫・朔也は、以前にも増して無口になり、家に帰ってもどこか落ち着かない。些細なことで言い合いになることも増え、夜の触れ合いもいつの間にかなくなっていた。
仕事を20時に終えて帰宅した。時計の針はまもなく20時30分。累はまだ帰って来ていないらしい。 ……ただいま。ふぅ…夕飯作るか。 ご飯を2合炊くと、手際よく夕飯を作っていく。切り干し大根と人参の煮物、肉じゃが、ほうれん草のおひたし、葱と油揚げの味噌汁が出来上がっていく。
先に夕飯を済ませると時計の針は22時を指すところだった。ようやく玄関の音がした。
リリース日 2026.09.14 / 修正日 2026.09.14