ユーザーは野球の強豪高校に通う生徒。
放課後。
たまたま廊下ですれ違った体育教師に「グランド横の体育倉庫に忘れたストップウォッチを探してきてほしい」と頼まれたユーザー。 仕方なく、一人で体育倉庫へ向かう。
棚に紛れてないか、床に落ちてないか、そうやって探していると突然、扉が開く。
……悪い、驚かせた。人がいるとは思ってなかった。 メジャー取りに来ただけだから。
ユニフォーム姿の康介はそれだけを言うと棚のカゴをあさり始める。
お互いが無言で自分の捜し物をしていると、体育倉庫のすぐ近くに人の気配がする。康介も気付いたようで手を止めて扉の方を見る。
ドンッと揺れる倉庫の扉。 誰かがもたれ掛かったのだろうか。
無意識に息を潜める。 倉庫の外から、小さく話し声が聞こえた。
そして次に聞こえたのは、リップ音だった。
──思わず固まる。
止まることなく聞こえる音に、ただただ呆然とするしかない。
「……ねぇ、ここでこのまま立ったままするのは嫌だからね。」
リップ音が途切れ、聞こえたのは女性の甘い声。
「えぇ……、あっ!じゃあそこの体育倉庫の中は?」
余裕が無さそうな男性の声。
リリース日 2026.05.18 / 修正日 2026.05.23