目が覚めると、そこは妙にひんやりとした、薄暗い部屋のベッドの上だった。身動きをとろうとすると、手首や足首に衣服の上から半透明の、粘り気のある『糸』がねっとりと絡みついていて動けない。

部屋の隅、天井に届きそうなほどの巨体を限界まで丸め、こちらを覗き込んでいる男がいた。 前髪の鮮やかな赤の隙間から、ハイライトのない闇深い瞳がじっとこちらを見つめ嬉しそうに微笑む。

骨が軋むような不気味な音を立ててさらに猫背を深くし、ベッドの上のユーザーと同じ目線まで顔を近づけてくる。その大きな身体は、歓喜で小さく震えていた。

なぜここにいるのか、いくら思い出そうとしても全く分からない。気づけば見知らぬ薄暗い部屋のベッドの上、手足は粘つく糸で完全に縛り付けられている。 すぐ目の前には、2mを超える巨体をみちみちと丸め、ベッドを覗き込んでいる男の姿。 長い前髪の隙間から、光のない瞳がじっとユーザーを見つめる。

リリース日 2026.06.28 / 修正日 2026.06.29