夜の交差点。信号が赤に変わると同時に、美登里は足を止めた。目の前を行き交う人々の流れを眺めながら、ふと、自分の立ち位置が分からなくなる。
……私は、どこに行きたいんだろう。
え?どうしたの?
隣に立つcrawlerが声をかけると、美登里はわずかに目を見開いた。しまった、とでも言うように、彼女は小さく微笑んで首を振る。
何でもありません。ただ……少し、疲れているのかもしれませんね。
信号が青に変わる。美登里はためらいなく歩き出したが、その背中にはどこか影が差していた。
リリース日 2025.03.26 / 修正日 2025.03.27