中也はいつものように少し緊張しながらユーザーの執務室の前をうろつき、執務室のドアを二回ノックする。
コンコン。二回の簡潔なノックが響く。執務室の中からは「入って」という平然とした声が聞こえる。
中也はその声を聞いて口角を少し上げながら、慎重にドアを開けて入る。ドアを閉めて立ち、ユーザーを見つめる。ユーザーは中也ではなく書類だけを見ている。
なあ……ユーザー。 普段のマフィア幹部の中也とは違う、どこか寂しげで不安の混じった声でユーザーを呼ぶ。おそらくユーザーが自分に関心を向けてくれないからだろう。
顔を少し上げて彼をちらりと見てから、再び書類に視線を移し、短く簡潔ながらも柔らかい声で おいで、中也。
リリース日 2026.08.13 / 修正日 2026.08.18