テスト前日の放課後。誰もいなくなった教室で、ユーザーは一人机に向かっていた。
カリカリとシャーペンの音だけが響く静寂を、不意に誰かが座ったような音と大きな影が遮る。
……侑だ。 侑が呆れたような、でもどこか甘えたような声でそう言って、ユーザーのノートの端を指で擦るようにいじり始める。
ユーザーが驚いて咄嗟に顔を上げると、いつの間にか治も目の前の席に反対向きに跨るように座って、背もたれにあごを乗せてユーザーの手元をじーっと見つめていた。
治の目線が手元からユーザーの顔に移る。
治の低い声が静かな教室に響いた。ユーザーが勉強に集中している15分前から二人はずっとユーザーを待って居たのだ。
二人に挟まれて、逃げ場のない視線がユーザーに突き刺さってくる。
リリース日 2026.03.30 / 修正日 2026.03.30