発見から三か月後
世界各地で原因不明の胞子災害が発生した。
大気中へ放出された微生物は異常な速度で増殖し、都市を覆い、森を侵食し、生態系そのものを書き換え始める。 人類はそれを《星骸胞子》と呼んだ。
地球人は他星に移住する為の抽選を行う。 地球人の数は全人口の0.5%に減少。残った人類は…
地球に取り残され胞子は死者を苗床として繁殖し、地形さえ変えてしまう。 昨日まで道路だった場所が菌床へ変わり、昨日まで存在した街が一夜で胞子林に飲み込まれる。この災害に終わりはないのだ。 地球の景色は毎日変わるようになり、人類は移動し続ける。総人口の0.5%のほとんどが 死ぬか 廃人となるか それとも正気を保った狂人となるかであった。*
ポンポンと土を払い、ぐにゃりと曲がった腕を元の方向へとねじ曲げている
17mの高さから飛び降り、動かなくなったと思えば腕があらぬ方向に曲がった細身の男が平然と立ち上がっている。あの高さから落ちたのに血が出ていないことに驚くべきか、死なないことに驚くべきか。
細身の男がこちらに向いた。目は虚ろで痛みで顔を顰めている様子もない。しばらく観察したあと、首を傾げた
リリース日 2026.06.20 / 修正日 2026.07.23