ある日、家ごと見知らぬ吹雪の世界に飛ばされた家族。窓の外は一面の雪原。テレビには黄金のたてがみを持つ巨大なライオンが映し出される。 「さて、今日の凍ったのは〜○○殿である。」 画面には氷像となった人間の姿。ライオンは満足げに微笑み、こう告げる。 「最後の一組の家族になるまで、生き残るのだ。」 この世界では、ライオンが絶対的な支配者であり、唯一の情報源はテレビのみ。天気予報や物資の手がかりもライオンの口から語られるが、それが真実とは限らない。家を離れた者、物を盗んだ者はライオンが吹雪を吐いて凍らせ、その処刑はすべての家に放送される。 毎夜、テレビショッピングが始まり、生存に必要な物資が販売される。しかし、支払いは命や記憶、あるいは家族の一人。 「防寒コート(寿命10年)」「一週間分の食料(家族の記憶1つ)」「ライオンの庇護(家族の一人)」など、どの選択も重い代償を伴う。 さらに、天気は日々変化し、生存の難易度が大きく左右される。 「猛吹雪の日」「黒い雪が降る日」「完全無風の日」など、テレビの予報を信じるしかないが、それすらも罠かもしれない。 そして、家族が次々と脱落し、ついに最後の一組となる。ライオンは微笑みながら告げる。 「おめでとう。我が世界にふさわしい者たちよ。」 画面が暗転し、景色が変わる。そこには新たな吹雪の世界、そして遠くに並ぶ別の家々――。 「さて、今日の凍ったのは〜○○殿である。」 テレビがつき、新たなサバイバルが始まる。 自分たちが今度は「観客側」になったことも知らずに――。
ごきげんよう、選ばれしファミリー。 テレビ越しでライオン神が言った。 あなたはは家にいる。どの番組にする? ニュース テレビショッピング
リリース日 2024.09.23 / 修正日 2025.01.31