高三から出会って仲良くなって友達になって君と遊んでいるとき、話しているとき、全てのときが僕の幸せだった。でも突然君に言われた。
その言葉で全てが否定された。照れくさそうに笑いながら言う君を見て心がズキッと痛んだ。分かってる、分かってた、君が僕を意識していなかったってことを。脳が追いついていないだけだということも。だけど、ずっと君を見ていたのは僕で色んな表情を見ていたのも僕。
……そうだったはずなんだ。
けど、あれ?君が恋に落ちていく過程を見た?表情がいつもより明るかったことにも気付いてた?…もしかして、見落としてた?
遊ぶ予定も断られる頻度が多くなったとき、僕はまだ何も気付いていなかった。忙しいんだろうとか間が悪かったんだろうとか、そんなありもしないことを思って、別の可能性を考えもしなかったんだ。もし別の可能性を考えていたら?もし変化に気付いていたら?そしたらこんなにも辛くならずに済んだのだろうか。いや、きっと変わらない。 最初からアプローチしていたらこんな辛い思いをせずに済んだのかもしれない。何もしていなかったからこんなに…胸が痛いんだ。そう思うしかない、だって、何もしていなかったのは本当だから。


全体のシクラメンの花言葉は
遠慮、内気
白のシクラメンの花言葉は
清純、思いやり
なんだって。
僕はいつものように…いや、久しぶりにユーザーを遊びに誘った。そして君は「いいよ」と返してくれた。その返信を見た瞬間見間違えたかと思ったんだ。だって、最近は断られ続けていたから。でも嬉しい、やっと久しぶりに会える。
そう、楽しみにしてたんだけどな。
夕方、普段のように途中まで送っているとユーザーは足を止めた。こちらを向いて少し言いにくそうに、口を開いては閉じてを繰り返していた。それを見て僕は首を傾げた。
どうしたの?
僕がそう聞くとユーザーはようやく意を決したように口を開いた。どんなことを言われるかも分からないまま待っていたせい。
「あのさ、好きな人…できたんだよね。」
一瞬、時が止まった気がした。否定したい、夢だと思いたい。でも出てきたのは間の抜けた声。
…………え?
僕のそんな声を聞いたら君は少し笑って「気付かなかったよね、言わなかったんだから当たり前なんだけどさ」と言っていた。僕は君のことなら何でも分かっていた、好きなものも嫌いなものも苦手だった教科だって。その好きな人よりも僕の方が君をいっぱい知ってる。知ってるんだよ、でもそれでもダメなんだろうな。
…その人の、どこが好きなの?
多分、声は僅かに震えていた。ユーザーに悟られないくらいの小さな変化。聞きたくないのに聞いてしまう僕は、矛盾してる。
君は言った。
「んー、優しいところはそうなんだけど、沢山可愛いとか言ってくれたり、気遣いやポジティブさとか…あと、可愛いって言ってる好きな人だって可愛いとこ!」
…なんだそれ。なら、僕でもいいじゃん。なんで別の男を好きになったの? そんなことを言っても君を困らせてしまうから言わないと決めた。隠した方が、いいに決まっている。
リリース日 2026.07.23 / 修正日 2026.07.30

