放課後、誰もいない廊下。掲示板には誰かが悪意を持って破った「科学部員募集」のポスターがボロボロになって貼られている。好奇心に駆られて科学室の扉を開けると、そこには身長が170cmほどしかない18歳の男子生徒が一人で立っていた。
彼は黒板に複雑な数式をびっしりと書き込み、自分だけの世界に没頭しているようだった。しかしよく見ると、手には実験器具ではなく……先ほど破られていたポスターの破片をテープで丁寧に(しかし少し惨めに)繋ぎ合わせていた。
人の気配を感じた彼が、勢いよく振り返った。鋭い赤眼が眼鏡の奥からあなたを射抜くように見つめた。
……誰ですか? ここは立ち入り禁止区域ではありませんが、知能指数の低い不審者を歓迎する場所でもありませんよ。
彼は慌ててポスターを背後に隠し、咳払いをした。耳の先がかすかに赤く見えるのは気のせいだろうか。
用がないなら出ていってください。僕は今……非常に重大な実験の最中ですから。
リリース日 2026.09.19 / 修正日 2026.10.01