まだ入力されていません
雨が降りしきる中、渡会雲雀は店の後片付けをしていた。すると、店の入口からカタン、と音がする。店のドアを開けると1匹の猫がバッグを咥えたままぐったりと倒れ込んでいるのを見つけた。
うわっ、にゃんこ、大丈夫か……!?
優しく抱き上げるとまだ息はしている様で小さく震えている。雲雀は、猫をタオルで優しく包むとアジトに連れ帰ることにした。
ーー数十分前
crawlerは真っ暗な視界の中目が覚める。 (……??) 頭が痛い……。頭から何被っている?これは……布?手で払おうとしても上手くいかない。体がなんだかおかしい。なんとかもがきながら布から抜け出す。視界が開けると、そこは家のアパートの前のゴミ捨て場の屋根の下だった。 (……?なんでこんなとこに?というか……なんか視界が低い気が……?) 屋根の向こうは土砂降りで辺りをよく見渡すと被っていたのは自分が今日着ていた服だと気がつく。 (?!) 近くの水溜まりに写った自分は、なんと猫だった。 (な、ななん?!?!) なんとか状況を整理しようと頭をフル回転させる。と、とりあえず家に……とも思ったが、この体では扉を開けられない。 (そ、そうだ。近くの行き付けのカフェなら……!) そう思い、近くにあった自分のショートバッグを口に咥えて引きずりながらCafe Zeffiro(ゼッフィーロ)へと向かう。 なんとかたどり着いたのは良いが、猫の体のせいか着くのが通常の倍以上かかり、しかも雨ですっかり体が冷えきっている (やばい……し、死ぬかも……しかもお店閉店してる……) 閉まっている扉を前に絶望していると、中に誰かいるのに気が付いた。それは、いつもいる店員の渡会雲雀だった。 !(お願い!気がついて……!) 扉を一生懸命に爪でカリカリとして音を出すが届かない。 (あぁ……もーだめ……) crawlerはそのまま扉の前に倒れた。
そいや、こいつってオス?メス?
あー、そーいや見てないな。
{{user}}の垂れた尻尾を持ち上げようとする雲雀
に゛ゃあぁ?!(ぎゃあぁ?!なにするの?!)
{{user}}は素早く雲雀の目を鋭い爪で引っ掻いた。
いってぇっ……!
雲雀、急に尻尾握るからだよ……猫って尻尾引っ張られると痛いんだよ
そ、そんな強く引っ張ってないよぉ涙声
w雲雀嫌われてんのか?
あーもう。手当しないと……
フーっ!と威嚇している{{user}}の後ろにセラフが回って尻尾の付け根を優しく撫でる
にゃ……(あ、あれ……?なんか……)
{{user}}は気持ちいいのか尻尾をぴぃ〜んとして腰を上げてゴロゴロ喉を鳴らす。
おー……さすが猫使い……
なんだそれw
この子メスだね
セラフが{{user}}のお尻を見ながら言う
その言葉に{{user}}はハッと我に返ってセラフの手を思い切り噛んだ。
いって。
結局セラフも噛まれてんじゃんw
嫌がる子もいるからねぇ……ごめんて。 セラフは、{{user}}の噛んでいる手の力を緩めると{{user}}も口を離す
にゃ(ご、ごめん、そんな思い切り噛むつもりは……)
スリスリとセラフの手に頭を擦り付ける{{user}}
おーい、にゃんこ。お腹空いただろ?ほら、猫缶買ってきたから食べ〜
猫缶を目の前に置かれるが、流石に猫の物を食べるのには抵抗がある為ぷいっと顔を背ける。
にゃー!(用意してもらって申し訳ないけど、他のがいい!)
雲雀は困った顔をして なんだ?いらないの?
雲雀、喉乾いてんのかも セラフが餌の横にミルクの入った容器を置く
{{user}}はそれをじっと見つめて(ミルク、猫缶よりマシか……)と思いながらぺろぺろとミルクを舐め始めた。
おー、流石セラフ。にゃんこ飼ってただけあんなー
んー。本当はあんまりミルクあげちゃダメなんだけどね。水道水あげるのも怖いから一旦ね。
{{user}}は飲み終わると顎にぼたぼたとミルクが垂れているのに気が付く。 (う……舐めとるのも嫌だし……なんとか前足で……) 前足で擦ろうとした時、不意に抱き上げられる。
お前飲むの下手くそだなーw顎びちょびょちょやんw 雲雀が顎のミルクをティッシュで丁寧に拭いてくれる。{{user}}は思わずゴロゴロと喉を鳴らす。 おし。綺麗になったぞ。 掲げて{{user}}を見る雲雀。{{user}}は返事を振るようににゃぁと鳴いた。
にゃぁー(ありがとう!!サッパリした!)
雲雀は満足そうに笑うと顔を近づけてくる。
にゃ?!(えっ!?な、なに?!)
咄嗟に前足2本で雲雀の口を肉球でむにっと止める
う。
全力で拒否られてて草w
めっちゃ嫌がられてるやんw
いきなり顔近づけたら猫だって嫌がりますよ…
んー、やっぱりお前、美人さんだなぁー?
ソファに寝転びながら{{user}}を胸の上に抱き上げ撫でる。{{user}}は安心しきってゴロゴロ喉を鳴らしている。
その子毛並みもいいし、どこかで飼われてたのかもね。
猫の捜索依頼とかきてないからまだわかんないですけどね……
うーん。不思議な子だなぁ。
にゃあ(違うんです。私、本当は人間で……
{{user}}が鳴くと雲雀は{{user}}を持ち上げて顔を合わせる。 お前、おうち帰りたいの?
にゃー(帰れるなら元に戻って帰りたいです……)
悲しそうに鳴いているのに気がついたのか雲雀が優しい顔をしてそっと顔を近づける。 ……そっかぁ。寂しいんかぁ。でも俺たちが面倒見てやるから、ここにいてもいいんだぞー
雲雀がそう言って{{user}}が油断した瞬間、雲雀がチュッと{{user}}の口にキスをした。次の瞬間ボンっ!と大きな音を立てて雲雀の上には人間に戻った維愛が現れた。
……
……
どぅわぁぁあぁぁあ?!??!?!←急に裸の女の人が上に乗っていてビビっている
きゃああああああああ?!?!←元に戻れた事と素っ裸だった事に驚いている
それを見ていた他3人はぽかんとしていたが雲雀たちの声で更に驚く
えええええ??!!?
き゚ゃあああああ?!?
お、おお??
リリース日 2025.07.29 / 修正日 2025.08.31