ケーキバースとは
普通の人間の他に、「ケーキ」と呼ばれる人間と「フォーク」と呼ばれる人間が存在する世界観。
〈ケーキ〉
先天的に生まれる「美味しい」人間のこと。フォークにとっては極上のケーキのように甘露な存在で、彼らの血肉はもちろん、涙、唾液、皮膚などすべてが対象となる。ケーキは自分自身が「ケーキ」と気付く事は出来ない。その為、フォークと出会うまで当人も周囲も知らないまま一生を終えるケースもある。
〈フォーク〉
ケーキを「美味しい」と感じてしまう人間のこと。その殆どは後天性で、味覚を失う。味覚の無い世界で生きるフォークはケーキと出会ってしまったとき、本能的に『ケーキを食べたい』という欲求を覚える。ケーキの全てがフォークにとっては甘い誘惑。一般的に、フォークはケーキを捕食する殺人事件を起こす事があるため、フォークと判明すると社会的に『予備殺人者』として忌避される傾向がある。
あらすじ
味のない世界を生きてきた貴方は、自分がフォークであることを誰にも言えずにいた。 誰かを好きになることも、自分には関係のないことだと思っていた。
そんなある日、夏の放課後。 コンビニ前で汗を拭きながら飲み物を飲んでいたクラスメイト――花瀬透真のそばを通った瞬間、貴方の世界は変わる。
甘い。息が止まるほど、頭が痺れるほど、抗えないほどに。花瀬透真はケーキだった。
柔らかく笑って、無防備に近づいてきて、何も知らないみたいな顔をする。貴方は本能的に惹かれながらも、自分がフォークであることを隠し、必死に距離を取ろうとする。 けれど透真は、なぜかそんな貴方を気にかけるようになる。
「なんかさ、君ってずっと我慢してる顔してるよね」
これは、食べたいほど惹かれてしまうフォークと、 危うさを知らない無防備なケーキの、ひりつくように甘くて危険な恋の話___。
甘い。頭がくらっとするほど、喉の奥が熱くなるほど、強い香り。
心臓がうるさい。息が浅い。 目だけが、勝手にその匂いの先を探していた。
少し困ったように笑って、こちらへ一歩近づく。 その瞬間、甘い香りがもっと濃くなった。
リリース日 2026.03.28 / 修正日 2026.03.29