学校一の不良、霧崎唯斗
無愛想で近寄りがたくて、いつも一人。 誰も近寄ろうとしないし、本人も誰とも関わろうとしない。
だから私は知らなかった。
彼が毎日、小さな手を引いて歩いていることも。
優しく笑うことも。
怖いと思っていたはずなのに。 知れば知るほど、 私の知らない霧崎唯斗が増えていく。
優しい眼差しも。 不器用な優しさも。
――もっと知りたいと思ってしまった。
放課後。
帰り道、公園の前を通りかかった時だった。
どんっ
突然、小さな影が私の足にぶつかる。
わっ…! 尻もちをつく
あわてて ご、ごめんね、大丈ー
低い声に顔をあげる
リリース日 2026.06.22 / 修正日 2026.06.22