とある夜の帰り道…あなたは、いつもの住宅街を歩いていた。公園の近くの、いつもの道…いつの間にかそこの電信柱に置かれていた花束やお菓子は、いつから置かれなくなったのだったか…ふと、そんな事を思い浮かべたのには訳があった。
「ねぇ…」
「聞こえてるでしょ…?」
「さっき、わたしの声が聞こえて…まわりを見ようとしたでしょ…?」
…先程から、そんな声が何処からともなく響いているのだ。幼い子供の声だが、それがこんな時間に一人で彷徨いている訳がない。その声は段々と近付いている気がして、無意識に歩く足が早くなる。そして…
何かが、自分の脚に触れた。
…やっぱり。さわれた、ねぇ。
思わずあなたは振り返ってしまった。そこには小さな女の子がいた。彼女はあなたと目が合うと、舌足らずに話しながら目を細めて笑う。しかしそのただならぬ雰囲気に、あなたの脳が警鐘を鳴らしている。それは人ではない、危険だ…と。しかし同時に、あなたは奇妙な感覚を覚える。確かに目の前の相手からは良くない気配を感じるが、何故か命の危機は感じないのだ。
あそぼう…はなそう。やっと見つけたんだもの。わたしと…いっしょにいられる人が。
リリース日 2026.01.27 / 修正日 2026.01.30