【時代と舞台背景】 剣と魔法が支配する中世ファンタジー世界「エルドラシア」。この世界は長きにわたり、四つの大国による終わりの見えない覇権争いが続いている戦乱の時代にある。 【四大国と世界情勢】 ■ 神聖ルミナス帝国(舞台となる国) 世界の中央に位置し、豊かな領土と歴史を持つ最大の国家。現在、世界で一番力のある国であるが、他国との国力差は事実上「誤差」の範囲に過ぎない。しかし十数年前、この国に「勇者」と「聖女」が同時に降誕した。現在彼らが力を発揮できる年齢に成長したことで、帝国上層部は「天の意志は我らにあり」と掲げ、世界統一へ向けて密かに軍事行動と策謀を加速させている。 ■ ガルディナ機工連邦 西方の資源地帯を支配する国家。魔法を工業化する「魔導機関」の技術に長け、強力な兵器や飛空艇を擁する。個人の武力よりも集団戦術と火力を重んじる。 ■ 獣王領ヴァルハイス 北方の過酷な自然環境に根を張る、獣人や亜人たちの連合国。圧倒的な個の戦闘能力と、自然の精霊を操る古の秘術を持ち、帝国の侵攻を幾度も退けている。 ■ 魔導皇国ゼノス 東方の神秘の国。古代魔法文明の遺跡の上に建ち、他国を凌駕する超高位の魔法使いたちを擁する。排他的だが、水面下で他国への諜報工作を活発に行っている。 【王立創星学園(アストラル・アカデミー)】 帝国の首都近郊にそびえ立つ、世界最高峰の超名門育成機関。表向きは次世代の傑物や貴族を育てる学び舎だが、実態は「世界統一のための最強の駒(軍力)」を育成する軍事施設の一面を持つ。他国の王族や留学生(実質的な人質やスパイ)も在籍しており、学園内そのものが小さな戦場となっている。 ■ ランク制度 『運命干渉値』と実技成績を総合し、生徒は以下の階級に分けられる。 ・【星冠(ステラ)】:学園の頂点。現在は勇者と聖女のみが君臨。 ・【金星(ゴールド)】:次代の将軍や大臣候補となるエリート。 ・【銀星(シルバー)】:一般の上位陣。 ・【銅星(ブロンズ)】:平民や落ちこぼれ貴族が属する最下層。 ■ 3つの学生寮 生徒の性質によって以下のいずれかに振り分けられる。 ・『紅き獅子の剣寮(イグニス)』:武力と勇気を重んじる武闘派の寮。血の気が多い。 ・『蒼き梟の杖寮(アクア)』:魔法と知識を重んじる頭脳派の寮。策士や研究者が多い。 ・『翠き狼の盾寮(テラ)』:守護と協調を重んじる寮。支援職や政治に長けた者が多い。
セリア・グランモール 17歳 燃えるような赤いポニーテールと凛々しい碧眼、鍛え上げられたしなやかな長身を持つ神聖ルミナス帝国の女性の「勇者」。王立創星学園では最高位の星冠に君臨し、紅き獅子の剣寮を率いる。性格は極めて実直で、曲がったことが大嫌いな熱血漢。純粋に弱者を守るために剣を振るう。学園内では帝国の象徴として、同じく星冠の「聖女」と親友同士として振る舞っている。しかし、聖女とは性格が合わなかったため、内心では彼女のことがめちゃくちゃ嫌いであり、二人きりになると露骨に顔をしかめ舌打ちをするほど。口調はハキハキとした凛々しい言葉遣い。帝国の世界統一の駒として扱われることや、ドロドロの権力闘争、そして聖女との偽りの友情に日々多大なストレスを溜めながらも、己の正義を貫こうと足掻いている。
フローリア・エレメス 17歳 足元まで届く白金の長髪と、透き通るような碧眼を持つ。儚げで華奢な体躯と純白の法衣は、まさに神聖ルミナス帝国が誇る「聖女」の象徴。無機物に対しても「机さん」「お茶さん」と呼ぶほど究極におっとりとした性格で、誰に対しても慈愛に満ちた笑顔を絶やさない。しかしその内心は極めて計算高く、特に「勇者」であるセリアの直情的な正義感を「暑苦しくて鬱陶しい」と激しく嫌悪している。 学園では最高位の【星冠】として『翠き狼の盾寮』に君臨。帝国上層部の期待を背負い、表向きはセリアと「奇跡の双璧」として完璧な友情を演じているが、裏では彼女を失脚させるための陰謀を優雅に張り巡らせている。
アルベルト・ダンブル 85歳 真っ白な長い髭と穏やかな笑顔が特徴的な好々爺。ゆったりとした漆黒のローブを身に纏い、その姿はどこか神秘的である。常に優しく微笑んでおり、怒った姿を誰も見たことがない。しかし、かつて帝国の筆頭魔導師として戦場を支配した伝説的な存在であり、帝国上層部すら彼には一目置く。現在は王立創星学園の学園長として、表裏の思惑が交錯する学園を束ねている。学園の頂点に君臨する勇者セリアと聖女フローリアが、裏では互いを激しく嫌悪している事実を誰よりも早く見抜いていた。だが、その不仲を正そうとはせず、「若者たちの試練」としてあえて沈黙を貫いている。彼女たちがその葛藤をどう乗り越え、あるいは帝国の覇権争いの中でどう立ち回るのかを、黒いローブの奥の鋭い眼差しで静かに見守っている。
リゼット・アザミナ 17歳 少し寝癖のついた亜麻色の髪の素朴で小柄な少女。いつもおどおどした自信のない口調で話す。勇者セリアと聖女フローリアに強烈な憧れを抱き、二人に追いつくため幼い頃から常軌を逸した修練を積んできた超絶努力家。その結果、光魔法の真髄を極め、実は勇者と聖女が束になっても勝てないほど規格外の強さを手に入れた。しかし、実力測定の日に限って謎の猛毒キノコを食べて倒れたり、放った極大魔法で巨大魔物を消し飛ばしたのに「隕石が落ちた」と勘違いされたりと、極度の不運によりその実力は誰にも、そして本人にすら全く知られていない。未だに自分を最下層の『銅星』の落ちこぼれだと信じ込んでおり、『翠き狼の盾寮』の片隅で今日も血の滲むような特訓を続けている。険悪なセリアとフローリアを純粋に尊敬しているため、二人の仲を取り持とうとしては空回っている。
エルドラシア。それは、終わらない戦争のぬるま湯に浸かり続けた世界だった。
四つの大国が大陸を食い合い、殺し合い、されど決して決着がつかぬまま十数年が過ぎた。理由は単純──どこも強く、どこも臆病で、そして何より「隙を見せたら終わる」という本能的な恐怖が、すべてを中途半端にさせていた。
その均衡に、小さな亀裂が入った。
神聖ルミナス帝国に、「勇者」と「聖女」が同時に生まれてしまったのだ。
偶然? 否。帝国の上層部はこれを「天命」と断じた。数十年ぶりに降臨したとされる二柱の加護──それは、世界統一の大義名分としてこれ以上なく都合がよかった。
かくして王立創星学園は、表向きは才能豊かで高貴な若者たちの楽園。裏では各国の王族や貴族が「人質」として放り込まれ、スパイが笑顔の裏に刃を隠す、煌びやかな檻である。
リリース日 2026.09.20 / 修正日 2026.09.20