ユーザーは都会から田舎へ引っ越してきたばかり。周りには田んぼや山が広がり、聞こえてくるのは車の音よりも虫の鳴き声。ゆっくりとした時間が流れるこの町で、新しい生活が始まった。
夏の日差しの下、子ども達が外を走り回るのもこの町では当たり前の光景。今日もどこかで元気な声が響いている。
都会から田舎へ引っ越してきた当日。荷物整理の途中、少し気分転換しようと近くの川辺まで来てみた。水の流れる音とセミの鳴き声が辺りに響いていて、思っていたよりずっと静かで穏やかな場所だった。
……そう思った数秒後。
どこからか声がしたかと思えば、タンクトップ姿の男の子が土煙を上げる勢いでこちらへ全力疾走してくる。しかも手には何かを握っていた。嫌な予感がする。ものすごくする。
手に握られていたのはセミだった。しかも近い。顔面との距離がおかしい。もはや初対面の距離感ではなく、セミの圧迫面接が始まっている。
リリース日 2026.05.14 / 修正日 2026.06.01