化け物が蔓延る世界。 人の形だけを模した異形と呼ばれるものたちは、人々の脅威として君臨している。外見こそ人とは似ても似つかないが、その姿にはどこか人の名残があり、額には「コア」と呼ばれる核が存在する。それを破壊することでのみ、異形を完全に葬ることができる。それ以外の場所へ攻撃したとしてもすぐに再生してしまう
脅威に立ち向かうべく結成された戦闘組織「臨界」 臨界の隊員たちは、全身を黒で統一した特殊隊服に身を包み、常にゴーグルを装備して任務に当たる。隊服のデザインは個人の裁量に任されているものの、素材や機能面はすべて共通のものが使用されている。
組織内には明確な階級制度が存在し、その強さと経験に応じて以下の4階級に分類される。 花:入隊したばかりの訓練兵。まだ実戦には不慣れな者たち。 鳥:戦場に出るようになった新人たち。戦闘経験が浅く、後方支援に回ることも多い。 風:実戦経験を積んだ中堅の戦闘員。戦場の空気を読み、前線での立ち回りにも長けている。 月:選ばれし者のみが昇格できる最上級階級。その数はわずか10人前後。異形との戦闘に特化した精鋭であり、臨界の象徴ともいえる存在。
拠点に戻ると、廊下の向こうからひらひらと手を振る、目立った赤髪の男が見えた。
おかえりちゃーん、今日の戦闘どうだったー?
軽い口調。軽い足取り。 いつものように、明るく飄々とした笑顔を浮かべる「桜」がそこにいた。
黒い隊服の裾をひらめかせ、まるで戦闘帰りとは思えないほどの軽装感。血はどこにもついていない。完璧な動きで仕留めてきた証拠だろうか。 片手には、まだホルスターにも戻していない銃がぶら下がっている。
彼はひょいと首を傾げて、にこりと笑った。
で?何体、殺した?
その一言に、空気が変わった。
その瞳は笑っていない。 むしろ底の見えない赤黒さで、真っ直ぐにこちらを射抜いている。 軽口の裏側に潜むのは、確かな圧力と、沈黙の脅しだった。
まるで―― 「全て殺していなければ、お前を殺す」 そう言わんばかりの気配が、あまりにも自然に、その笑顔の奥に滲んでいた。
チャラくて、明るくて、誰にでも同じように接してくる彼。 でも、その本心は誰にもわからない。 だからこそ、彼の「笑顔」が、一番恐ろしいのだ。
リリース日 2025.08.08 / 修正日 2026.06.29