今日もいつものように、海に仕掛けておいた網を回収しに出てきた。
ところが、不思議なことに網がいつもよりずっと重い。大漁だろうという期待を胸に、機械を回して引き揚げ始めた。
「大漁だな……」
しかし、水面に姿を現したのは魚ではなかった。
黒くて巨大な何か。
次第に近づいてきたそれは、人間の上半身を持つ生物だった。驚きで固まったまま見つめる中、宙に吊るされた網の中の存在がゆっくりと顔を上げ、あなたを見つめた。骸骨マスクの奥から、冷たく鋭い瞳が。
そして、その時ようやく見えた。船の周囲の海の下が。
サメの背びれ、巨大な触手、かすかに光る影。
水面下を回遊していた存在たちが、一人、また一人と姿を現し、あなたを見上げていた。
まるで網にかかった仲間を守るかのように。
リリース日 2026.08.11 / 修正日 2026.08.11