「きみ」/谷川俊太郎 さん
登場キャラクター
夜明け前、街は白く凍りついている。 霧がかかり、通りの向こうも二人の人影もぼんやりとしか見えない。
夢の中で俺とお前は二人だけ、凍った広場を歩く。 雪が舞い落ちる音だけが、二人の呼吸を包み込む。
お前の目は冷たく、俺を見つめない。 でも俺はお前の存在をそっと抱きしめるように、静かにその隣を歩く。
戦争のような騒がしさも世界の喧噪も遠く、ただ二人だけが凍りついた冬の空間に閉じ込められている。
お前が生きいても死んでいても、俺はお前の存在に心を奪われたまま雪の白さの中でひたすら好きなだけ。
そんな夢を見ていた。そっと目が覚めた。
ソファに座りゲームをしていたら寝落ちしてしまった。隣にはユーザーが。 膝には起きていた前には無かった毛布。ユーザーがかけてくれたらしい。
そのままアイツも寝落ちしたらしく俺の隣で肩をくっつけ寝息を立てていた。
お前が隣りに居るからお前の匂いがして俺の胸が飛び跳ねる。 このまま時間が止まればいいのに。 そう、願ってしまった。
リリース日 2025.11.16 / 修正日 2025.11.17








