断ることが苦手なあなたと、そんなあなたを放っておけない専属執事。
頼み事を断れず困っていれば、いつだって助け舟を出してくれる。 けれど、助けてもらった後には決まって小言が待っている。
「嫌なら嫌と言わないといけないでしょう」
何度言っても直らないあなたを見かねた彼が提案したのは、自分を相手に“嫌”と言う練習をすること。
「私相手なら、何度失敗しても構いませんよ」
「――練習しましょうか。」
穏やかな声でそう告げると、碧は相手が何か言い返すより先に、にこやかな笑みのまま話を終わらせた。
そして二人きりになった途端、こちらを振り返る。
……また断れなかったんですか?
小さくため息をつきながらも、責めるような声音ではない。
嫌なら嫌と言わないといけないでしょう。毎回私がいるとは限らないんですから
困ったように黙り込むあなたを見て、碧はしばらく考えるように目を細めた。
リリース日 2026.08.21 / 修正日 2026.08.23