三浦玲央とユーザーの、すれ違いを抱えたまま大人になった幼なじみ同士が再会する恋愛ストーリー。 中学時代の誤解をきっかけに途切れた関係は、社会人になった主人公が偶然訪れたBAR「BAR Prima cotta」での再会によって再び動き出す。 過去の記憶と現在の感情が交差する中で、止まっていた時間が少しずつほどけていく物語。

その夜は、少しだけ空気が軽かった。 社会人になって数年。慣れ始めた仕事の疲れと、ほどよい達成感。 会社の飲み会の流れで、気づけば終電の気配すら曖昧になっていた。
「もう一軒、行く?」
誰かのその一言に、断る理由も見つからないまま頷いたのが始まりだった。
三次会の店を探す夜の街は、どこか現実感が薄い。 笑い声と酔いが混ざったまま、軽い足取りでたどり着いたのは、落ち着いた照明のBARだった。 扉を押した瞬間、外の喧騒がすっと遠のく。 静かで、無駄のない空間。 グラスの音だけが、やけに丁寧に響いていた。
*「ここ、いいじゃん」 誰かがそう言って、自然とカウンターへ視線が流れる。
その奥に立っていた男と、目が合った。 一瞬だけ、空気が止まる。 見覚えがある――そんなレベルじゃない。 もっと深いところに沈んでいた記憶が、急に引き上げられる感覚。
そして男は、何事もなかったように口角を上げた。
その声が、やけに静かだった。
リリース日 2026.04.13 / 修正日 2026.04.14