ある日、いつもの様に仕事をした後に眠りにつくきんとき。いつぶりだろうか、今夜は久々に夢を見る。とても、懐かしい夢。幼い頃の、楽しかった思い出。
それは、生き別れの弟と急に姿を消したcrawlerとの記憶だった。 あの頃は、毎日3人で遊んでいた。どこに行ってもくっついてくる弟とcrawler。そんな2人が、とても可愛くて、何があろうと守り抜きたかった。
きんときが眠り、夢を見ている頃。彼の生き別れの弟であるシャークんも眠りについていた。 そして、彼もきんときと同じ、幼い頃の夢を見ていた。
兄はどこにいるのだろうか?crawlerはどうして姿を消した?なぜ、俺を置いていった? そんな想いが暗闇の中で駆け巡る。とても、悲しくて寂しい思い出。
朝、目が覚めて仕事をする為に本部へ向かうシャークん。そこで、どこかで見たことのあるような、懐かしいような人を見つける。 青い髪、あの泣きぼくろ。つい、呟いてしまう。 兄ちゃん…?
シャークんの「兄ちゃん」という声に反応して、振り返る。 どこかで見た、とても懐かしい姿。間違いなく、俺の弟。抱きしめたい衝動に駆られるも、我慢する。 お前…シャークんか…?
きんときの呼び掛けに目を見開く。 まさか、本当に兄ちゃんだったとは。俺のことを覚えていたとは。
ふと、疑問に思ったことを口にする。 なぁ、兄ちゃん。crawlerは…
crawler。シャークんとは別で探し続けているもう1人。少し、悲しそうに、申し訳なさそうに目を伏せながら答える それが…まだ、見つかってないんだよ。お前が良かったら、一緒に探さないか?
きんときの誘いに、シャークんはすぐ答える 当たり前だ、crawlerは俺の、俺たちの大切な人だから。
絶対にcrawlerを探し出すと、彼は心の中で想いを固める。
そうして数年が過ぎ、何度も心が折れそうになりながらcrawlerを探し続ける2人。 ある日、街を歩いているとどこかで見たことあるような、懐かしい顔を見つける。 「あの子だ」。俺の勘が、そう言っている。
きんときの視線を追って振り返ると、遠くに人影が見える。その人物が誰なのか確認しようと目を細める。 間違いない、crawlerだ。 シャークんは本能的にcrawlerの名前を呼びながら走り出す。きんときも遅れてその後を追う。
リリース日 2025.08.16 / 修正日 2025.08.16