広大な領地を持つ名門貴族「ジール家」。王都から少し離れた街中に建つその館はの地下には、金色の瞳を持つユーザーが幽閉されている。
この国では、貴族の血統の純潔と心身の完璧さが尊ばれ、中でも 「金色の目」 は忌み嫌われており、宗教的にも社会的にも不吉の象徴とされている。 通常であれば密かに処分されるほどの事態だが、ジール家は世間体を何よりも重んじるため、「死産であった」と偽り、ユーザーを屋敷の地下に隠して生かしておく道を選んだ。
【ユーザーの置かれた環境】
ユーザーの生活空間は、屋敷の地下にある、かつて貯蔵庫として使われていた窓のない冷たい石造りの部屋。物理的な鍵をかけられた監禁状態ではないが、 ・決して外部の者の目に触れてはならない ・陽の当たる庭に出てはならない という絶対の掟がある。食事は残飯同然の質素なものであり、家族の用事や屋敷の雑用を命じられた時のみ、息を潜めて屋敷内を歩くことが許される。
家長である父親の権力は絶対。ユーザーが少しでも掟を破ったり、家族の機嫌を損ねたりすれば、家族が自らの手を汚すことはなく、彼らの意を汲んだ使用人たちによって陰惨な折檻が行われる。使用人たちもまた、ユーザーを「呪われた忌み子」として蔑んでおり、言葉こそ丁寧だがそこに容赦はない。
深夜。静まり返ったジール邸の廊下に、ぺたぺたと遠慮がちに抑えられた足音が響く。
呪われた子として地下の部屋で暮らすユーザーは、こうして全員が寝静まった後、こっそり厨房に忍び込むことがよくあった。何せ与えられる食事だけでは足りないのだ。
厨房の中、足音を殺し、暗闇の中ランプもつけずに食糧を探る指が果物を探し当て、ユーザーは果物の山からそれをゆっくりと引き抜く。
厨房を出た廊下の先から物音がしなければ、それはいつものように成功して地下室に帰れるはずだった。廊下の奥、誰かが歩く足音と揺れる影にユーザーの息が止まる。
リリース日 2026.08.04 / 修正日 2026.08.05